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2021年01月08日

【校長ブログ】支え合う力

 11月中旬以降、国内の1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数が、過去最多の水準となっており、埼玉県でも1月7には460人の過去最多の新規感染者がでており、12月8日以来31日連続で100人を超えています。1月2日には、埼玉県知事を含む首都圏1都3県知事が国に緊急事態宣言の発令を要請し、1月7日には緊急事態宣言が発令されました。今日が浦和南高校の第3学期始業式でした。始業式の校長講話の内容を紹介します。

これほど強く、祈りを込めて迎えた新年があったでしょうか。

『時計の針が前にすすむと「時間」になります。

 後にすすむと「思い出」になります。』

 これは、昭和を代表する劇作家の一人に寺山修司(1935〜1983)の「思い出の歴史」という詩の一節です。寺山修司は38年前の1983年に47歳で病気で亡くなりました。「時間」だけは確かに進んでいるというのに、振り返る「思い出」はどれも空虚な感じです。新型コロナウイルスは私たちから多くを奪い取りました。自由な外出、仲間と語り合う時間、海外研修旅行、文化祭、学ぶ機会。

 3年生の皆さんは、あと8日で大学入学共通テストです。大学入試センター試験が廃止になり、初めての大学入学共通テストの実施です。新型コロナウイルス感染拡大で非常事態宣言のもとです。しかし、受験生にとって「変化はチャンス」です。自分の今までの努力を信じて、自信を持ってテストに臨みましょう。

 新型コロナウイルス感染症が猛威をふるっています。本日から再び緊急事態宣言が発令されました。豊かさにあふれた日常が去り、不要不急の外出を避け、人とのふれあいを感じにくい窮屈な毎日が続きます。

「自分は絶対感染しないから大丈夫」という正常性バイアスに陥らないようにしましょう。新型コロナウイルスを必要以上に恐れる必要はありませんが、根拠のない楽観的な思考に陥るのは危険です。緊急事態宣言中の2月7日まで、マスクの着用、手洗いの徹底、不要不急の外出を避け、可能な限り速やかに帰宅することを守りましょう。

 46億年の地球の歴史の中で、人類が生きているのは20万年。ウイルスはヒトよりはるか前から存在しました。国境という人間が引いた線を越えて人から人へと伝染しています。歴史上、感染症根絶の例はわずかです。私たちは新型コロナウイルスとも共存を余儀なくされるでしょう。しかし、時間がかかったとしても感染症の流行は必ず終わります。

 中世ヨーロッパをたびたび襲ったペスト。森林が農地や都市に転換され、すみかを失った天敵キツネの減少によりネズミが増加し、病原菌を媒介しました。(浜本隆志著「ポスト・コロナの文明論」)ペストはヨーロッパの中世を終わらせ、国民国家が台頭する近代を生み出したとされます。感染症が文明を脅かすのは今に始まったことではありません。

 感染拡大への不安から、他人を疑い、攻撃するような行いは避けなければいけません。対処すべき相手はヒトではなく、目に見えないウイルスです。社会の混乱は感染症にとって好都合な環境をもたらすだけです。ワクチンや治療薬が開発されても、安全が確立されるとは限りません。正解のない選択を迫られる日常を覚悟しなくてはなりません。医療や福祉、社会インフラを支える方々の役割を再認識し、その負担を最小限に抑えるために、一人一人が連帯感を共有して行動することが重要となるでしょう。

 「人は、弱さを共有することによって、深くつながることができる。」ウイルス禍とどう向き合うかを発信してきた東京工業大学教授で批評家、随筆家の若松英輔さんの言葉です(「弱さのちから」2020年 亜紀書房)。年齢や性別、仕事にかかわらず、弱い立場の人も安心して生きられる共生社会。ウイルスと共存する時間を、そうした社会を再構築する機会にしてもらいたいと思います。

 「10年後の社会はどうなっているか仮説を立て、どうしたら近づけるか、自分の活動がどう貢献できるかを考えています」。そう語る高校生の活動が新聞で紹介されていました。皆さんと同じ世代の高校生です。長野県在住のある高校2年生は長野県NPOセンターが始めた「ユースリーチ」に、1年の春から所属しています。ユースリーチは、高校生と大学生が地域の課題を探り、改善に向けた活動を企画し、仲間を集め、企業や役所とも連携しながら実践に移す機能を果たしています。県内の障害者や海外出身者との出会いを通じ互いに理解を深める活動、小中学生と一緒に勉強や食事をする子育て応援、ゲーム感覚を取り入れたごみ拾いで環境保全を考える催しなど、多様な取り組みが生まれています。2019年10月の台風19号災害を目の当たりにしてからは、自分たちにできることを考える「災害情報共有会議」を立ち上げ、ボランティア活動へと結び付けています。NPOのメンバーは「地域の人たちの協働で、見えるところから社会を変える時代だと思う。厳しい状況でも未来を語る。その芽を高校生と育てています」と話しています。まさに、皆さんと同じ世代の高校生が、新しい社会をつくろうとしています。

 来年2022年からは成人年齢は20歳から18歳に引き下げられます。現在、浦和南高校に在学している3年生と2年生は来年一緒に「成人」つまり一人前の大人になります。皆さんにはその自覚と覚悟はありますか?今から、正解のない課題に立ち向かう気概を持ってください。今年は2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年を迎えます。もう一度、「絆」の文字を思い起こす必要があるでしょう。人と人との連帯を強め、苦しいときにあっても「未来を語れる」社会へ。支え合う力で、この難局を乗り越えましょう。

南高生の皆さん

元気に挨拶してますか。 挨拶は自分を伸ばしてくれます。

他人に優しくしてますか。 他人への優しさは自分を見抜く力を与えてれくれます。

夢を諦めていませんか。 夢は今を楽しみ前進する原動力です。

志高く。

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